「献杉木壹千本」碑。

(あしあと その550)

北海道神宮の本殿を正面に臨む参道の入り口に立つニの鳥居。その鳥居をくぐったすぐ右手の玉垣裏に、札幌軟石でできた石碑がたたずんでいます。

これは、「献杉木壹千本」碑です。碑面には「献杉木壹千本 助川貞二郎」と刻まれているそうですが、碑の下部は深く埋もれていて人名は読み取れません。碑のそばまで近寄りがたいため、碑の背面は見えませんが、資料によると「大正五年五月上旬建之」と刻まれているそうです。

助川貞二郎氏は、万延元年(1860年)に茨城県に生まれました。二十歳になって北海道に渡り、商才を発揮して財を成しましたが、ニシン漁に手を出して財産を失い、郷里に戻りました。その後国政選挙に出馬しますが落選し、再度北海道に渡って財産を築き、明治37年に札幌市電の前身となる馬車鉄道を敷設しました。これは石山で産出された軟石を市内に運送するために造られた鉄道網で、その後馬車から電車へと変わり、昭和2年に札幌市営電車となりました。この碑が建てられた大正5年は、札幌石材馬車鉄道合資会社から札幌電気軌道株式会社に社名が変更された年になります。

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