「上山鼻神社」。

(あしあと その43)

護国神社内の碑を載せてきた中で、山鼻神社のことについていろいろと調べていたら、藻岩山のふもとに上山鼻神社というものが実在しているということがわかり、とても興味を持ちました。現在の上山鼻神社がある場所は、国道230号沿いの南32条西11丁目。藻岩下歩道橋南側の市道を山側に入り、山鼻川を渡ったすぐ右手になります。奥に見える小さな児童公園の手前の石段を下りると広場になっていて、そこからうっそうと茂った藻岩山の森林の中に、石造りの鳥居があるのがわかります。

鳥居の右側には、「上山鼻神社」と刻まれた石柱が立っています。この石柱は札幌軟石でつくられていて、とても古いものであることがわかります。

神社は、鳥居をくぐって40段ほどの石段を登ったところにあります。石段には手すりが設けられていますが、石段の軟石全体が苔で覆われていてとても滑りやすくなっており、また藻岩山の原生林のうっそうとした中、登り口のすぐ右手には地滑りで崩れた形跡があって、とても野趣あふれる場所に位置しています。

石段を登りきると狛犬が出迎えてくれ、平たんになった奥にこじんまりとした神社が鎮座しています。草木に囲まれて日が射しこまないうえ、雨上がりのせいか空気がとても冷え切っていて、凛とした気持ちにさせてくれますね。近くを大国道が走っているにもかかわらず、車の騒音などはほとんど届かず、まるで異次元に誘い込まれたかのような錯覚を覚えました。

この神社は、明治24年当時は交通に欠かせない存在であった馬匹の無事息災を祈念して、馬霊奇神社の石碑を建立したのが始まりです。元々その場所は、現在の場所から国道230号を200メートルほど定山渓方向に走った、三叉路の入り口付近になります。その後、昭和11年に藻岩下歩道橋南側に遷座され、昭和24年9月に現在の場所に社殿が造営されたそうです。

('15/05/04 追記する)

鳥居脇にある石柱の背面には、「奉納御遷座記念昭和二十四年九月」と刻まれた下に、「表書」、「運搬」、「建方」として、それぞれ氏名が記されています。

また鳥居の柱の背面には、文字が一部風化して読み取りにくいですが、「昭和〇十七年〇月十一日建〇 藻岩下氏子一同」と刻まれています。

歴史のあしあと 札幌の碑

ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑、記念碑が気になり始めてから、沢山の人にその存在を紹介してこうと思い、はじめはブログから始めました。札幌の歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000